ぶらり豊中・夏物語 |
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はるか昔からの人々の暮らしがそこかしこに息づく、緑ゆたかな大阪のベッドタウンへ。 | |||||||||||||
大阪市内への好アクセスでありながら、緑ゆたかな環境で人々が暮らす「豊中」の街。歴史の面影を残す意外な文化財にも出会えます。 | |||||||||||||
古墳時代から人々の暮らしが脈々と |
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大阪の四大緑地の一つでもある服部緑地 |
豊かな緑と高層マンションが織りなす北摂の街なみ |
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関西屈指の住宅地として成長してきた豊中。北大阪急行電鉄、モノレール、阪急電鉄などの電車や新御堂筋(国道423号)など交通網も整備され、大阪市内まで短時間で行けるという好アクセスのベッドタウンです。かつては田畑などが多く点在していましたが、1960〜70年代の千里ニュータウンの大規模開発などにより、それらの風景も少なくなりました。とはいえ、現在も緑の多い町として、子育て中のニューファミリーなどにも人気の高い地域です。 阪急岡町駅周辺には、古くから桜塚という地名が示すとおり、明治時代まで多くの古墳があったそうです。服部緑地から西の住宅地には、桜塚古墳群中の南天平塚古墳があります。これは市内では珍しい帆立貝式の古墳で、5世紀後半のものだそうです。残念ながら現在はその一部しか残っていないとか。また、南桜塚小学校の東隣には、5世紀中頃に建造された前方後円墳の御獅子塚古墳や、道をへだてたすぐ北側の大塚公園内には大塚古墳があります。現在ではこれらを含め、5基の古墳を周囲に見ることができるそうです。歴史ロマンを訪ねて、岡町周辺を散策してみるのも楽しそうです。 緑豊かなこの地域の中でも特徴的なのは、竹林でしょう。豊中市北部から東部の丘陵地にかけて今でも見ることができます。これは、かつて盛んだったタケノコ栽培のはじまりは定かではないそうですが、明治初期には旧上新田村、桜井谷村、熊野田村などでタケノコが出荷されていた記録があるそうです。もっとも盛んだった大正から昭和初期にかけては、農家一軒の日収が教員の初任給に相当する額だったとか。が、やがて千里ニュータウンの建設とともに竹林も減少していったそうです。 |
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大阪屈指の公園施設には見どころも満載 |
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豊中市にある服部緑地は、大阪四大緑地のひとつに数えられ、「日本の都市公園100選」にも選ばれた大規模総合公園です。開設は、昭和25年(1950年)、吹田市域も含めると総面積126.3ヘクタールで、甲子園球場の約33倍にも相当する広大さを誇ります。公園の中央にある円形花壇は、昭和34年に皇太子殿下(現在の天王陛下)のご成婚を記念して造られました。四季折々の花が咲き、訪れる人の目を楽しませてくれる公園のシンボルです。 公園内には多彩な施設もあります。「日本民家集落博物館」は、日本の伝統的な民家の本物を一堂に見ることができるユニークな野外博物館です。昭和30年代に、ダムの底に沈んでしまう飛騨白川村から運ばれ、復元された合掌造の民家(国指定の重要文化財)のほか、重要文化財3棟、大阪府指定文化財5棟を含む計11棟が展示されています。また、楽しいイベントなども定期的に開催しているので、ぜひ、立ち寄りたいスポットです。このほか、すべり台など大型遊具がある「こどもの楽園」や、流水プール、なぎさプール、ウォータースライダーなど趣向を凝らしたプール「ウォーターランド」(7/1〜8/31)など、こどもから大人まで1日楽しく過ごせる施設が盛りだくさん。 服部緑地の東南に5分ほど歩くと「服部緑地都市緑化植物園」があります。約330種、2万7000本の植物が栽培される園内で、都会の喧噪を忘れてのんびり散策するのも、おすすめ。夏には、「サルスベリ」や「スイフヨウ」などが見られます。ガーデニングを家で楽しむ方には、気軽に相談できる「花と緑の相談所」があるのもうれしい。天気のいい休日は、お弁当を持ってでかけてみませんか。 |
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