ぶらり 兵庫春物語

春、家族で出かけたい阪神間の見どころ

【特集】
春らんまんの武庫川周辺から
新たな賑わいを演出する新スポット

新しい魅力が発見できる武庫川

兵庫県の尼崎市と西宮市の境を流れ、大阪湾に注ぐ二級河川、武庫川。河川敷には武庫川公園があり、西宮市一里山から東鳴尾町まで川の西側は約7kmにもおよぶサイクリングロードになっています。幅約3mのゆったりしたコースは車道と分離されているため、とても走りやすくなっています。

春風が川を渡る季節ともなれば、武庫川沿いの河川敷緑地は、薄紅色の並木に彩られる桜の名所。また、平成13年に完成した瀬戸内海から日本海までをつなぐ桜の道「ふるさと桜づつみ回廊」の瀬戸内海側の起点でもあります。武庫川に沿った国道43号線から国道171号線の間には、約7kmに渡る約2000本の桜のトンネルが出現し、訪れる人を楽しませてくれます。うららかな春の休日には絶好の散策スポットに。隣接する県立西武庫公園周辺、阪神電車「武庫川」駅から北へ少し歩いたあたりにはとくに桜が密集しており、見応えがあります。

武庫川をくだった河口沖には、釣り場として人気のある「武庫川一文字」があります。一文字とは、沖にある防波堤のことで、潮通しがいいため、年中多彩な釣りものが期待できるポイントです。約4.5kmにもおよぶ「武庫川一文字」は日本最大級のスケール。春先の釣りもので期待できるのは、ガシラ、アイナメ、カレイなど。沖合いの一文字までは渡船で渡ります。近場で海釣りを気軽に楽しめるスポットとして、家族連れにも人気です。

 

新しい文化・流行の発信地「ららぽーと甲子園」

半世紀を超える歴史を持つ「阪神パーク甲子園住宅遊園」閉鎖(2003年)後の跡地に、昨年の11月25日グランドオープンした「ららぽーと甲子園」。170の専門店からなる、阪神間で最大級のショッピングセンターです。

阪神電車「甲子園」駅で下車し、海側に向かって歩くと、右手に阪神タイガースのホームグラウンド「阪神甲子園球場」が見えてきます。まもなく、高校球児たちの熱戦がくり広げられる「春の選抜高校野球」が日本中を沸かしてくれることでしょう。その「甲子園球場」に近接するのが「ららぽーと甲子園」。青空によく映える明るい色彩と豊かな緑に彩られた外観が印象的です。この施設は、周囲に広がる西宮の自然をモチーフにデザインされているそうです。ふんだんに配された樹木のなかでも象徴的なのが、エントランス部分にあるクスノキの大木。実は旧阪神パーク内にあったクスノキがそのままシンボルツリーとして残されているのです。かつて阪神パークで遊んだ思い出を持つ親世代にとって、このツリーが子どもたちとの思い出を共有させてくれる存在になってくれるはず。

施設内を歩いてみると、随所にさまざまな趣向が凝らされているのが目につきます。「マウンテン」「パーク」「オーシャン」など、自然をテーマに、異なったイメージをもつ広場(コート)や風車、気球、船の帆などといったオブジェによるテーマパークのような空間づくりがユニークです。

また、ファミリーや高齢者にやさしい配慮がいっぱい。ベビーカーでもゆったりと買物ができる広々とした通路には、たくさんのベンチやチェアが。授乳室(無料)や託児所(有料)なども完備されています。電車・車ともに好アクセスなので、休日、家族でランチやショッピングに出かけるのにおすすめのスポットです。
(URL : http://www.lalaport-koshien.com