高槻を語る上で、忘れてはならないのが高山右近。1571年、父・高山飛騨守からその地位を譲り受け、高槻城主となりました。その後は、織田信長の下で本丸や二の丸、町家までも塀で囲む堅牢な城作りをすすめるほか、キリスト教布教にも力を尽くします。高山右近高槻天主教会堂跡からは右近時代の日本最古のキリシタン墓地も発見されています。 やがて、キリシタンに厳しい時代になり、右近は信仰を守ることと引き換えに、領地と財産を捨ててしまったそうです。その後、加賀で暮していた右近は、キリシタン追放令を受け、マニラへと旅立ちました。しかし、到着後まもなくの1615年に病気で亡くなったと言われています。阪急「高槻市」駅より南へ徒歩で約10分ほどのところにあるカトリック高槻教会の聖堂前では、カトリックの本山、ローマ・クラレチアン総会長から贈られたと言われる大理石製の右近像を見ることができます。
高槻市街の歴史散策の後は、少し足を伸ばして自然豊かな摂津峡公園がおすすめ。春は桜、秋は紅葉が楽しめる景観美あふれるスポットです。峡谷清流にはアユやアマゴなども生息し、渓流釣りの穴場としても有名です。また、周辺には温泉と料理が楽しめる温泉旅館も点在し、湯治をしながらゆっくり休日を楽しむことができます。
古きよきものに出会うだけでなく、高槻には新しい風も吹いています。JR高槻駅前では再開発が進められ、昨年、駅北側に商業施設「アクトモール」や高層住宅が竣工しました。また、毎年ゴールデンウィークと秋には全国からも注目度の高い「高槻ジャズストリート」が開催されます。GW中の2日間でのライブには1000名以上のミュージシャンが参加し、約20のライブ会場では、毎年10万人以上の観客がジャズを楽しみに訪れる、国内有数の音楽イベントとなっています。今秋は10月23日に開催が決定。内容や参加ミュージシャンなどはHPで確認できます。(URL:http://www.0726.info/)新旧の魅力があふれた高槻は、知れば知るほど好奇心をくすぐられるスポットです。
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